たまたま通りがかった喫茶店。
全面ガラス張りの窓際で男女が談笑していた。
デートかな?
店が近づくにつれ、違和感を感じた。
女性の指が鼻の穴に差し込まれている。
差し込まれ続けている。
いいのか?
そんなことは関係なくにこやかな様子。
微笑を携えてうなずく際もずーっと差し込まれたままの指。
ゆうに第2間接まで入っているのではないか。
一方、そんなことは何も気にならない様子で話を続ける男性。
いいのか?!
いいのかそれで?
もう、この女性の指が鼻の穴と共同体になっているのはデフォルトなのか?
だんだん近づき、通りすぎる際
気づかれないように横目で現場確認してみた。
指は柔らかく折り曲げられ、
指の面を鼻の下にぴたっと添わして穴が完全にふさがる形でポジショニングされていた。
、、、あ。入ってない。
あれかもしれない。
鼻骨で頭の重心を支えるスタイルなのかもしれない。
花粉症なのか、クセなのか、はたまた相手がえも知らぬ匂いを放っていたのか。
真相は分からないけれど、
鼻の下に指をずーっと添わせておくのは、なんとも不思議な気配を漂わせるので、通常の会話では気を付けようと思った一コマでした。