知り合いの話を聞いていると、
感情とはいかに騒がしく豊かなものであるかをしみじみと感じる。
なぜ恋をしている人の心はこんなにも騒がしいのか。
彼女は絶賛、恋をしている。
一言では表現できないけれど、恋愛モードの人というのは
すべての感情が二乗になっているかのように
強く色を発しているように感じる。
もちろん人によるし、全員が全員そうではないだろうけど、
感情の濃度が高いような気がする。
周りから見たらそんなに気にしなくてもいいと感じる一言でも
当人は深く重い意味を持たせて
今にも壊れそうな繊細なものを触るように扱っていたり。
なんならその重みに押しつぶされそうになったり。
はたまた、ささいな一言に
体の芯からじんわりとあたたかみが伝わるような喜びを感じたり、
舞い上がる桜吹雪のような激しく可憐な様子の時もある。
それらのいろんな感情はそれぞれが自発的に発動して
その人本体が制御しきれていなかったりするから余計に
恋とはエネルギー値の高いものなのだなぁと。
コントロールできたら楽なんだろうけど、
コントロールできないから楽しかったりもするんだろうな。
彼女の恋が、彼女をイキイキさせる方に生かされますように。